3邦人イラクで人質、自衛隊撤退を要求

里見助教授は浪速大学の教授たちや奥さんの意見に従わず、自分の信念を持って証言台に立ったため、家族には逃げられ、大学を終われる羽目になりました。こんな話が頭に浮かんできた。
外務省から退去勧告が出ている国に出向いて行っちゃうくらいなんだから、本人たちは死んでも構わないつもりで行ってるんじゃないの。行くなと言われているのに行っちゃって、それで助けてくださいってのは無しだろ。それでも、家族がなんだかんだ言いたい気持ちもわからないでもないが、ホントに心配だったら行く前に止めろ。事件が起こってから何とかしてくださいと国に泣きつくのを否定はしないけど、みっともないと思う。
しかし、国としても国民を守らなくてはならないのだから、善処して欲しいと思う。まずはできるだけ多くの情報を集めつつ、テロリストを交渉の場に引っ張り出すところから始めるのかな? すぐには殺さなかったのだから、話が通じる相手である可能性は高いと思う。
さて、気になるニュースなので色々なサイトを眺めてみた。個人のblogなどでは私と同様に、3人の行動が軽率だったと言う意見も割と多く見受けられた。しかし被害者に関係するサイトや個人の意見は当然なのだが、自衛隊の即時撤退=人質解放といった考えになっていた。無論、気持ちはわかるが、云っていることがあまりに極端なので紹介してみる。
今井紀明と言う人はJANJANと云うサイトの市民記者だったらしく「市民記者・今井紀明君を殺させるな」と言う記事が載っていた。インターネット新聞を自称しているが、どうも話が偏っていて苦笑せざるを得ない。例えば上記の記事だが、

福田官房長官は「応じる理由がない」と述べ、日本政府は自衛隊を撤退させるつもりはないことを明らかにした。
 何をか言わんやである。日本赤軍による「ダッカ日航機ハイジャック事件」(1977年)の際、「人の命は地球より重い」と述べて超法規的措置を取り、テロリストを拘置所から釈放したのは、父親で当時首相の福田赳夫氏ではなかったか。
 福田官房長官に言いたい。テロリストを利することがわかっていても人道的立場に立ったのが、あなたの父だった。自衛隊を撤退させなければ、犯人グループは本当に人質を殺すだろう。それがイスラムのテロリストだ。3人を殺させるな。

何をか言わんやである。ハイジャックされた飛行機は退去勧告されていたような場所なのですか? それに100人以上の民間人が乗っていた飛行機ですよ、全然状況が違うじゃないですか。自分で進んで危険な場所に行ったのだからお話になりません。さらに言えば、自衛隊を撤退させれば、犯人グループは本当に人質を解放するのですか。うかつに話に乗ったために日本は人質がいれば何でも条件をのむと勘違いされることはないと言い切れますか。断片的な情報しか入っていないのに感情的に撤退行動を起こせと言うのは、あまりに短絡的だ。
次に引用するのは、asahi.comの北海道版。高遠菜穂子さんの父の発言だ。娘が人質になった無念さはわかるが、それは云い過ぎだろうと言った内容である。

父睦雄さん(71)は「犯人が『日本人なら誰でもいい』と思って連れて行ったのなら第2、第3の事件が起きる可能性がある。日本は米国におもねるようなことはすべきでない。自衛隊は撤退すべきだ」と話した後、よど号ハイジャック事件を例に「政治家に(人質の)交換になる人がでてきても良い」と語気を強めた。

ここでもまたハイジャックかよ。それよりも、何で3人のために政治家が人質にならなきゃいかんのですか。まあ、前半がはっきりとした意見なので、動転していたわけでもなさそうですけど、ホントにこんな事云ったの? 違った意味で同情しそう。