夢使い 第1話 「夢始め、雨の教室」

かつてアフタヌーンで連載していた植芝理一原作の同題コミックをアニメ化した作品。植芝理一というと、『ディスコミュニケーション』にしろ『夢使い』にしろ、作品の展開とは関係のない偏執的な背景の描き込みと、愛情に関して変質的な登場人物たちが印象的な作家。それに加え『夢使い』では、京極夏彦の影響を受けたのか、宗教的な概念や心理学的な描写を行うため、饒舌ともいえるネーム*1の多さに圧倒された。
こういう感じの原作なので、アニメ化されると聞いたときには驚いた。どうやっても無理でしょう。ネーム的にも絵的にも、あれだけ情報量の多い作品を1回二十数分に纏め上げれるとは思えない。しかも、同性愛有りーの、ロリコン有りーので、放送コード的にも大丈夫か?
そんなこんなで第一話。さすがに話はシンプルにまとめていた。話を圧縮している分、ちょっと突拍子がない感じがあったかもしれないけど、それでも思ったよりはおかしくはない。絵的にも意味不明な看板やら数多くのフィギュアやら、原作の雰囲気がある程度残っていた。三島塔子もスカートの下にきちんとジャージをはいていたし。ただ、さすがに酒瓶持って寝ている世捨て人っぷりは再現できなかったか。そういえば、気がついたら女の子(約一名、若作りを含む)ばかりしか出てきませんよ。何、この偏りっぷり。ある意味これが一番、植芝理一的だな(´∀`)
この第一話の感じだと、原作から毒気とか色んなものが薄まった作品になりそうだけど、とりあえず継続して視聴するつもり。

*1:台詞